サミットのための治安強化という名目で行われる、人権侵害を見過ごすわけにはいきません。これもG8サミット体制が推進する「おもてなし」の一環なのでしょうか?格差の拡大、弱者切り捨て、そして犯罪者扱いするという体制に強く抗議します。社会的弱者を作り出さないシステムを作るのが政治の役割で、弱いものを守るのが福祉のあるべき姿でしょう。しかし真逆の行政が、弱者を作り出し、排除するという行政が行われています。サミット開催を理由に、強いもの以外の社会的排除が正当化され、普段ではありえない無法状態での人権侵害が行われているのではないでしょうか?
北海道の地方で住み続けられなくなって東京や札幌で低賃金・長時間労働に従事し、そしてその苛酷な労働環境が原因で心身を壊し、ホームレス生活を余儀なくされている地元出身の仲間もたくさんいるはずです。
わたしたちはサミット体制を強化することに盲目的に協力させられており、それが弱者切り捨てや格差の構造を拡大しているという重大な事実から目をそらさず、もっと自覚的になる必要があります。
●札幌駅前バスターミナル:ホームレス締め出し サミット前 寝泊まり禁止に(毎日新聞WEB版 2008年6月13日より転載)(…WEB記事の記録)
- 北海道洞爺湖サミット(7月7~9日)を前に、札幌市中央区の「札幌駅前バスターミナル」が、施設の管理徹底を理由に事実上のホームレス締め出しを始めた。運営する札幌駅総合開発によると、3月に窃盗や放火事件があったためで「ホームレスいじめではない」と説明している。一方、支援団体からは「サミット絡みの過剰反応の可能性もあり、人権上問題だ」と指摘する声があり、波紋が広がっている。
ターミナルの待合所や階段に1日から「注意」と題し、札幌駅総合開発と札幌中央署の連名で寝泊まりや営業時間後の立ち入りを禁止する掲示が張り出された。同社は今後、警備員が巡回し、寝泊まりしないよう注意を促す方向で検討中だ。
市によると、市内のホームレスは1月現在109人。このうち、シャッターがなく夜間も出入りが自由なターミナルには20~30人が寝泊まりしている。同社は「公共性の高い施設なので、サミットを前に警戒を強化する必要がある」と強調する。ただ、今のところ強制排除は考えておらす「要請」にとどめるという。
4、5年前からターミナルで生活している道内出身の50代男性は「春ごろから警察官に職務質問される機会が増えた。ここは襲われる心配もないので、安心して眠れる唯一の場所。迷惑を掛けているのは分かっているが、締め出されると行き場がなくなる」と困惑している。
ホームレスの支援に取り組む札幌市の市民団体「労働と福祉を考える会」は影響を調査する方針。代表を務める木村武徳・北星学園大准教授は「道内のホームレスにとって、冬はバスターミナルのような場所が必要だ。今回の措置が他の施設にも波及するかどうか注視したい」と話す。
市内には無料で宿泊できる「救護施設」が4カ所(計12人収容)ある。市保護指導課は「完全に締め出された場合は、施設での受け入れを考える必要がある。当面は情報収集に努める」としている。
00年の九州・沖縄サミット前は、沖縄県内の自治体が「管理徹底」を理由に公園で寝泊まりするホームレスのテントなどを撤去。支援団体から「人権軽視」との批判も寄せられた。【吉井理記、写真も】
(写真 札幌駅前バスターミナルに張り出された「寝泊まり禁止」を呼びかける掲示板=札幌市中央区で)
2008年6月13日
(追記)No G8 Actionでも関連記事があります。
●釜パトアピール G8の支配に――「NO!」 ああ、もういいかげんにしてくれ!
投稿者: matu 投稿日時: 月, 06/16/2008 - 00:12
- 6月12日(木)、釜ヶ崎パトロールの会のメンバー自宅にガサが入り、メンバーはそのまま逮捕されました。容疑は、新聞報道にあります通り、生活保護の不正受給です。本人は名前・住所含め一切を黙秘しておりますので、留置番号により「曽根崎3号」として報告します。
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